ひと月眠り続け、その後全回復するまでにひと月、合計二ヶ月間入院していた私たちは一学期の大半を欠席することになった。

それを考えると当たり前の成績だろう。


けれど今までに取ったことの無い成績でショックが隠しきれない。


嘉正くんに至ってはまるで魂を抜き取られたかのような顔で遠くを見つめている。

来光くんは病室の済で膝を抱えてしくしくと涙を流し、慶賀くんと泰紀くんは「おっ、英語は去年よりも上がった!」と喜んでいる。


「あはは、分かりやすく落ち込んでるねぇ三人。でもさ、俺だって泣きたいよ? キミらが寝込んでたせいで奉納祭は学年最下位だったんだから」


奉納祭と言えば、毎年七月に行われる「体育祭」の代わりのようなものだったはず。

学年対抗で競われるもので、徒競走なんか以外にも形代を競わせたりするレースもある。


療養中だった私たちは出場できず、たった一人恵衣くんが出場し奮闘したけれど最下位だったらしい。