調薬室につくと、来光くんは私たちに例の厄除けの御札を配った。 両手で大切に受けとって、制服の内ポケットに忍ばせる。 夢の中もこれのおかげで、鳥居の近くまで進むことが出来た。 今度作り方を教えてもらいたいな、とポケットの上からそっと触れる。 「行くよ、皆」 先頭に立った嘉正くんが振り向いた。 みんなは顔を見合せて力強く頷いた。