言祝ぎの子 ー国立神役修詞高等学校ー



「馬鹿かお前は!」


泰紀くんはと言うと、鬼の形相をした嘉正くんによって膝詰めで説教を食らっていた。


「いや、だって……ちょっとは体験できた方な巫寿も楽しいかなって……」

「あれのどこがちょっとなんだよ! 巫寿は女の子なんだぞ!」

「いつもの稽古よりかは全然楽だったぞ?」


人差し指をつんつん合わせながら伺うように見上げた泰紀くん。

そんな姿に嘉正くんは盛大なため息を零して額に手をついた。