それは以前に薫《くゆる》先生から教えて貰ったので何となく覚えている。
神社本庁が定めるその人の学識到達程度を示すのが階位で、上から浄階、明階、正階、権正階、直階、出仕とあり、それを更に細かくして個人の力量を示す階級が上から特級、一級、二級上、二級、三級、四級、まであるのだとか。
普通に勉強を続けていれば正階三級までは取れる、と薫先生は言っていた。
「聖仁は中学卒業と同時に直階四級を取得して、今年の試験で権正階二級まで取っちまったんだよ」
「なるほど、だから超人……」
「バケモンだよなぁ」
言い換えてみれば飛び級と同じようなことだろう。
凄いなぁ、と尊敬の眼差しを向ければ聖仁さんは苦笑いで頬をかく。
「大袈裟だよ。僕は勉強が趣味みたいな所もあるし」
「気持ち悪っ」
「おいこら、瑞祥」