「部活?」
「へへ、怒られちゃった。これ、究極祝詞研究会で今自分が作ってるやつなんだ」
「きゅ、究極?」
聞きなれない言葉に首を傾げながら聞き返す。
「そ、究極祝詞研究会。僕が入ってる部活の名前。祝詞を作ったり意味を調べたり、祝詞に関する研究を行ってる部活なんだ」
へえ、と頷く。
この学校にも、他の普通の学校と同じように部活動があったんだ。
「俺も、中等部までは究極祝詞研究会だったけど、高等部に上がってから漢方学部に入ったんだ!」
話を聞いていた慶賀くんが身を乗り出してそう答える。
「漢方学部……漢方薬を作る部活?」
「そうそう! 嘉正は流鏑馬《やぶさめ》部で、泰紀は槍術《そうじゅつ》部。入るのは自由だけど、皆いろんな部活入ってるぜ」
流鏑馬といったら馬に乗って弓を引く神事だ。
祝詞研究会もそうだけれど、神職になるための学校ならではの部活もあって面白い。
これまでは授業について行くことや、言祝ぎの制御で頭がいっぱいいっぱいだったけれど、少しだけ余裕が出来たいまなら部活動の参加も出来るかもしれない。
「巫寿ちゃん、今度見においでよ。いつでも新入部員大歓迎だし」
「ほんと? 行ってみたい……!」
「漢方学部も来いよ! 授業ではやらないような面白いのが作れるぜ〜」