その衝撃的な初日の授業以降、嬉々先生は私の中で完全に苦手な人の分類に割り振られた。
少し救われたのが、私以外のみんなも嬉々先生に苦手意識を持っていたことだ。
慶賀くんは完全に怖がってしまったらしく、予習や復習も好きではないみたいなのに、月曜日の朝からずっと休み時間になる度に教科書を黙々と読んでいるし、嬉々先生の授業が始まる前は5分前に席に着いて喋らずにじっと授業が始まるのを待つくらいだ。
私も皆も似たようなものだけれど……。
コップで口をゆすいで、はあ、と溜息をつく。
月曜日のことを思うと色々と気が重かった。