そんなこんなで、清掃の終わりを知らせる鐘がなった。

えっと、清掃の次は朝拝だっけ……?


ぞろぞろと移動を始めたみんなについて行くと、今度は本殿の中へ入った。

他の学年の生徒も中に入っていく。



どうやら全学年で朝拝というのを行っているらしい。

中へはいると、まず目に入ったのは屋根にまで届きそうな大きな祭壇だった。

薄いカーテンのような布が敷かれた祭壇は、まるで階段のようになっており、たくさんの蝋燭がともされ捧げ物などが並んでいる。

段のてっぺんには、万物を見通せるような透き通った輝きを放つ鏡が恭しく飾られていた。



私たちは空いている場所に腰を下ろした。


「朝拝って、何をするの?」

「特に変わったことをする訳では無いよ。皆で大祓詞を唱えて、御祭神さまへ社を開けるご挨拶をするだけだから」


なるほど、と相槌を打つ。


やがてまた時刻を知らせる鐘がなって、袴姿の神職たちが入ってきた。

粛々と儀式は進み、生徒代表が玉串を奉奠《ほうてん》する。

玉串奉奠の代表生徒はこれは週替わりで担当が回ってくる当番制らしい。