ギャハハ、と笑いながら廊下を飛び出した二人。
「行こうか」と促されて私達も廊下に出た。
「罰則って、何があるの……?」
恐る恐る聞いてみると、嘉正くんは「そんなに怖がるものじゃないよ」と笑う。
「出なかった分、休みの日に清掃と朝拝に参加するだけだよ。ちゃんと学校に来てれば、罰則になんてならないから」
そう付け足した来光くんは、遠い目で二人が駆けて行った廊下を見る。
「来光、くん? 大丈夫?」
「ははは、大丈夫だよ。いつもあの二人が僕を巻き込むもんだから、一緒に罰則を受ける羽目になってるけど、全然大丈夫だよ。"三馬鹿"なんて呼ばれる羽目になってもホントに大丈夫だよ」
ぽん、と来光くんの肩に無言で手を置いた嘉正くん。
何となくみんなの関係性が見えてきた気がする。