早速先生に電話して、ちょうど明日は学校へ行くようだから、私も行くことを伝えた。先生には、発表、という形で匂わせたから「何だよ、それ。わくわくするだろ」と笑われた。

 電話を終えて食事の支度をする。米とチーズとベーコンがあるから初めてのドリアに挑戦してみるが、レシピを見ながら作ったはずなのに失敗した。
 こいるにその事を伝えると「美味しいぞ」と難なく完食してくれる。それが嬉しくてたまらない。幸せを噛み締め、お風呂に入ってすっかり就寝の時間になった。

 実は、ちょっとだけ、私はどきどきしていた。
 付き合い、夜を迎えた。家には誰もいないのだ。それって、つまり、なにかが起きるのではないか。

 と思ったが、ソファーから寝息が聞こえてきていた。さっさと寝たらしく、しかも、今までと同じ、ソファーで。

「一緒に寝ないんだ……」

 てっきり私のベッドで一緒に寝るものだと思っていた。だって誰もいないし、もしかしたら明日はももんがいて、二人きりじゃないかもしれないし。

 少しだけ、寂しい。本当は、もっと愛を確かめ合いたかった。性行為をしなくてもいい。ただ囁き合うだけでも、したかった。

 ため息が零れ、リビングの電気を消し、私は自室で就寝についた。