「あ、これケーキ。一緒に食べない?」
「ありがとう。結衣。先に紅茶をいれるわ」
冷蔵庫にケーキを仕舞うと、玲子はお湯を沸かす。
「あ、音楽でもきく?」
紅茶を蒸らしながら、台所からリビングに戻ってきた玲子がミニコンポに手を伸ばした。ミニコンポの上には、わかりやすく煙草が一箱置いてある。
裕介の吸っている銘柄と同じだ。
「あ、大丈夫、せっかくの玲子の誕生日だひ、ゆっくり話しながらお祝いしたい」
「ありがとう。あ、そろそろ、だね」
時計で時間を確認すると、玲子が、紅茶を注ぎ入れて、結衣の目の前に差し出した。
ふわりと薫る、どこかで嗅いだことのある紅茶の匂い。
もうここまでくると、聞く気も失せる。
「ここの紅茶美味しいの。結衣飲んでみて」
「ほんと、とっても美味しいわ」
「ある人からのイギリスのお土産なの」
引き上げられた口元のホクロを眺めながら、結衣は、溢れそうな黒い感情をなんとか押し込める。
「ケーキ取ってくるね」
玲子が、嬉しそうに冷蔵庫に向かう姿を、眺めながら、玲子の入れられたばかりの紅茶に、結衣は目を細めた。
玲子が、冷蔵庫からケーキの箱とお皿を抱えて戻ってくる。
「開けるね」
箱からケーキを取り出した。
「あ、私の好きなフルーツケーキ」
苺、キウイ、パイン、桃と色とりどりのフルーツと共に、プレートには
『Happybirthday Reiko』
と書いてあるのをみて、玲子が手を合わせて嬉しそうに微笑んだ。
「そう、あとね、ロウソクの代わりに、花火持ってきたの」
結衣は、心からの笑顔を玲子に向けた。
「やだ、お店みたい」
「準備するから、玲子は、紅茶でも飲んでて」
「ありがとう。結衣。先に紅茶をいれるわ」
冷蔵庫にケーキを仕舞うと、玲子はお湯を沸かす。
「あ、音楽でもきく?」
紅茶を蒸らしながら、台所からリビングに戻ってきた玲子がミニコンポに手を伸ばした。ミニコンポの上には、わかりやすく煙草が一箱置いてある。
裕介の吸っている銘柄と同じだ。
「あ、大丈夫、せっかくの玲子の誕生日だひ、ゆっくり話しながらお祝いしたい」
「ありがとう。あ、そろそろ、だね」
時計で時間を確認すると、玲子が、紅茶を注ぎ入れて、結衣の目の前に差し出した。
ふわりと薫る、どこかで嗅いだことのある紅茶の匂い。
もうここまでくると、聞く気も失せる。
「ここの紅茶美味しいの。結衣飲んでみて」
「ほんと、とっても美味しいわ」
「ある人からのイギリスのお土産なの」
引き上げられた口元のホクロを眺めながら、結衣は、溢れそうな黒い感情をなんとか押し込める。
「ケーキ取ってくるね」
玲子が、嬉しそうに冷蔵庫に向かう姿を、眺めながら、玲子の入れられたばかりの紅茶に、結衣は目を細めた。
玲子が、冷蔵庫からケーキの箱とお皿を抱えて戻ってくる。
「開けるね」
箱からケーキを取り出した。
「あ、私の好きなフルーツケーキ」
苺、キウイ、パイン、桃と色とりどりのフルーツと共に、プレートには
『Happybirthday Reiko』
と書いてあるのをみて、玲子が手を合わせて嬉しそうに微笑んだ。
「そう、あとね、ロウソクの代わりに、花火持ってきたの」
結衣は、心からの笑顔を玲子に向けた。
「やだ、お店みたい」
「準備するから、玲子は、紅茶でも飲んでて」