「それで? 後輩によく誤解される不機嫌刑事のうえ、僕と同年齢なのに年上に見られる君は、僕に一体どうな用件があるんだい?」
「おい宮橋、一台詞に複数の嫌味をぶっこんでくるんじゃねぇよ。ぶっ飛ばすぞ」
三鬼がこめかみにいくつもの青筋を浮かべて、苛々が一瞬でマックスになったような堪え顔で言った。頬杖を解いた手で、とんとんとんと忙しなくテーブルを叩いている。
やっぱり仲は悪い、のかな? と雪弥は続いてマフィンを食べつつ首を捻った。藤堂が皿に目を向けて「あれ、クッキーもう半分になってる」と目をパチクリとした。
それを聞いた三鬼が、ふっと怒気も忘れたようにゆっくり目を向ける。
「…………あのクソ甘いクッキー、もう半分食ったのか」
「気付かなかったのかい? さっきからずっと、もぐもぐし続けているよ。――雪弥君、きちんと水分も摂るように」
ずいっとカフェラテを寄越されて、雪弥は口の中に入れていたマフィンを飲み込んでから「ありがとうございます……?」とひとまず答えた。バターもたっぷり使われたマフィンは、下の上でふんわりと潰れてしまうくらいに柔らかくて美味しかった。
「おい宮橋、一台詞に複数の嫌味をぶっこんでくるんじゃねぇよ。ぶっ飛ばすぞ」
三鬼がこめかみにいくつもの青筋を浮かべて、苛々が一瞬でマックスになったような堪え顔で言った。頬杖を解いた手で、とんとんとんと忙しなくテーブルを叩いている。
やっぱり仲は悪い、のかな? と雪弥は続いてマフィンを食べつつ首を捻った。藤堂が皿に目を向けて「あれ、クッキーもう半分になってる」と目をパチクリとした。
それを聞いた三鬼が、ふっと怒気も忘れたようにゆっくり目を向ける。
「…………あのクソ甘いクッキー、もう半分食ったのか」
「気付かなかったのかい? さっきからずっと、もぐもぐし続けているよ。――雪弥君、きちんと水分も摂るように」
ずいっとカフェラテを寄越されて、雪弥は口の中に入れていたマフィンを飲み込んでから「ありがとうございます……?」とひとまず答えた。バターもたっぷり使われたマフィンは、下の上でふんわりと潰れてしまうくらいに柔らかくて美味しかった。


