今、一番知りたいのは、雪弥が暴走に入っているのか否か、だ。
「ここ数日は、仕事をさせていないからな」
なんというタイミングの悪さだ、とナンバー1は髪をぐしゃりとかき上げた。でも、この短い期間ならば、殺戮衝動もまだ抑えられるはず――。
その時、中央の情報部の方から声が上がった。
「大変困惑しているのですが、その、敵艦の方も〝よく見えない〟んです」
「どういう事だ?」
「はっ。色々と映像や存在情報を取得しようとしているのですが、その、妨害電波でも出ているのか、どのモニターにもうまく映ってくれないんです」
その声を聞きながら、ようやくリザが動き出した。近くの画面を覗き込んだ際、その漂う色気に男性職員がゴクリと息を詰めてしまう。
「不思議ね。あれだけ派手に動いているのに、離れた位置からの目撃情報はあがっていないの?」
リザに尋ねられ、男性職員が首を横に振った。
「近くの一般人達も、鈍い光と音で、何かイベントでもやっているのかと不思議に思っている、とか」
「ここ数日は、仕事をさせていないからな」
なんというタイミングの悪さだ、とナンバー1は髪をぐしゃりとかき上げた。でも、この短い期間ならば、殺戮衝動もまだ抑えられるはず――。
その時、中央の情報部の方から声が上がった。
「大変困惑しているのですが、その、敵艦の方も〝よく見えない〟んです」
「どういう事だ?」
「はっ。色々と映像や存在情報を取得しようとしているのですが、その、妨害電波でも出ているのか、どのモニターにもうまく映ってくれないんです」
その声を聞きながら、ようやくリザが動き出した。近くの画面を覗き込んだ際、その漂う色気に男性職員がゴクリと息を詰めてしまう。
「不思議ね。あれだけ派手に動いているのに、離れた位置からの目撃情報はあがっていないの?」
リザに尋ねられ、男性職員が首を横に振った。
「近くの一般人達も、鈍い光と音で、何かイベントでもやっているのかと不思議に思っている、とか」