「君、覚えているかい? 明日は〝約束〟の三日目だ」
頭をタオルでちょっと拭った彼が、すぐに飽きたみたいに首に引っ掛けてキッチンへ進む。
雪弥は、思わずそのシャツの絵柄を目で追ってしまっていた。やや遅れて、問われた内容を理解し視線をそらす。
「えっと、覚えていますよ。――彼女の事で、少し忘れていましたけど」
それは昨日、妙な骨とやらを返しに言った山でされた、宣戦予告の一件である。
実のところ、雪弥は少女の件もあって一時頭になかった。宮橋に再びマンション泊まりを提案された時に、それを思い出していた。
すると、冷蔵庫を開けた宮橋が、図星を突いてきた。
「嘘付け。朝にでも動きがあったら、勝手に動くつもりで外泊するつもりだったんだろう」
「…………まぁ、その、そうですね」
雪弥は、見透かされていると分かって何も言い返せなくなった。
「そもそも、朝には来ない」
「あれ? そうなんですか?」
なぜ、分かるのだろう。雪弥がそう思って目を戻してみると、冷蔵庫の中を宮橋が探り出していた。
頭をタオルでちょっと拭った彼が、すぐに飽きたみたいに首に引っ掛けてキッチンへ進む。
雪弥は、思わずそのシャツの絵柄を目で追ってしまっていた。やや遅れて、問われた内容を理解し視線をそらす。
「えっと、覚えていますよ。――彼女の事で、少し忘れていましたけど」
それは昨日、妙な骨とやらを返しに言った山でされた、宣戦予告の一件である。
実のところ、雪弥は少女の件もあって一時頭になかった。宮橋に再びマンション泊まりを提案された時に、それを思い出していた。
すると、冷蔵庫を開けた宮橋が、図星を突いてきた。
「嘘付け。朝にでも動きがあったら、勝手に動くつもりで外泊するつもりだったんだろう」
「…………まぁ、その、そうですね」
雪弥は、見透かされていると分かって何も言い返せなくなった。
「そもそも、朝には来ない」
「あれ? そうなんですか?」
なぜ、分かるのだろう。雪弥がそう思って目を戻してみると、冷蔵庫の中を宮橋が探り出していた。