『チッ、小楠警部にそこまで手間をかけさせられないしな。今日でさくっと終わらせる事にした。ついでに君もいるしな――だから手伝え』
『えっ』
『君、まさか今の立場にいて、事務処理関係が一切ダメとかいうわけじゃないだろうな?』

 ――結果、始まってから散々ダメ出しをされた。

 現場で動くタイプなので、不慣れなんですと答えて謝った。そもそも刑事仕事なんてやった事はないし、宮橋は一からの説明を面倒臭がってもいた。

 そもそも、気になるのはまたしても借りたこのシャツだろうか。

 雪弥は、そこで回想を終えてちらりと見下ろした。昨日のは文字のデザインがされていたが、本日のは、よく分からないへんてこな絵が描かれている。

「……なんだろ。子供の落書きみたいな……」

 もしかして、これもまた、あの三鬼という同期の刑事仲間にも贈ったのだろうか?

 その時、向こうの戸が開く音がした。目を向けてみると、同シリーズの絵がプリントされた大きめのシャツを着た宮橋が出てきた。