監視代わりでもあるので、存分に使えとも許可されているけれど。雪弥の性格からすると、いや仕事じゃないのに頼むのも……という感じはあった。
でも時間の都合を考えれば有り難いので、今回は、なんだかなぁとちょっと申し訳なさを覚えつつも車探しを頼んでいた。
「問題は、行方不明扱いになっている〝ナナミ〟だな」
そんな声が耳に入ってきて、雪弥は個人的な思案を止めた。一瞬、すぐには特定の人物像に結びつかなかった。
「あのツノがはえた女の子ですか」
少し遅れて口にすれば、宮橋が「そうだ」と答えてくる。ややや個人的な苛立ちは減退したのか、続いて彼は丁寧にクラッチを操作していた。
「三鬼の代わりに見付けてやるつもりだったが、――行方不明のままになるんだろうな」
後半、ぽつりと呟かれた。
雪弥はそれが、表上では行方不明で〝終わる〟のだと気付いた。そういえば以前、彼はナナミを『帰してやれないかもしれない』とも口にしていた。
でも時間の都合を考えれば有り難いので、今回は、なんだかなぁとちょっと申し訳なさを覚えつつも車探しを頼んでいた。
「問題は、行方不明扱いになっている〝ナナミ〟だな」
そんな声が耳に入ってきて、雪弥は個人的な思案を止めた。一瞬、すぐには特定の人物像に結びつかなかった。
「あのツノがはえた女の子ですか」
少し遅れて口にすれば、宮橋が「そうだ」と答えてくる。ややや個人的な苛立ちは減退したのか、続いて彼は丁寧にクラッチを操作していた。
「三鬼の代わりに見付けてやるつもりだったが、――行方不明のままになるんだろうな」
後半、ぽつりと呟かれた。
雪弥はそれが、表上では行方不明で〝終わる〟のだと気付いた。そういえば以前、彼はナナミを『帰してやれないかもしれない』とも口にしていた。