車内で青年達が驚いたのか、車体が一瞬ガタガタ揺れた。雪弥は構わず、メキリと装甲を握り潰しながら掴むと、勢いを付けて両膝でフロントガラスを突きやぶった。
直後、車が急ブレーキを踏んで車線を外れる。
雪弥は躊躇せず車窓へ腕を突っ込むと、悲鳴を上げる四人の青年達の襟首を、次々にひっ掴んで引きずり出し道路へ投げた。全員を出したところで、車体を縁石側の頑丈な標識目掛けて蹴り上げて脱出する。
車が標識の柱に激突した。ひらりと降り立つ雪弥を、すっかり腰を抜かした青年達が怖がって「ひぃい」と言いながら地面を這って逃げようとする。
「……は?」
つい、その一連までの流れを見届けてしまった三鬼が、そう呆けた声を上げた。
「荒っぽいねぇ」
宮橋は、仕事が一つ終わったのを見届けた顔で感想した。だが、呆けている藤堂たちに気づくと、ぽんっと三鬼の肩に手を置いた。
「うん、三鬼。彼のことは気にしないでくれ」
「は、え? ――って馬鹿か! 気にするわああああああ!」
三鬼は叫ぶなり、途端に車から出てくると宮橋の胸倉を掴んだ。
直後、車が急ブレーキを踏んで車線を外れる。
雪弥は躊躇せず車窓へ腕を突っ込むと、悲鳴を上げる四人の青年達の襟首を、次々にひっ掴んで引きずり出し道路へ投げた。全員を出したところで、車体を縁石側の頑丈な標識目掛けて蹴り上げて脱出する。
車が標識の柱に激突した。ひらりと降り立つ雪弥を、すっかり腰を抜かした青年達が怖がって「ひぃい」と言いながら地面を這って逃げようとする。
「……は?」
つい、その一連までの流れを見届けてしまった三鬼が、そう呆けた声を上げた。
「荒っぽいねぇ」
宮橋は、仕事が一つ終わったのを見届けた顔で感想した。だが、呆けている藤堂たちに気づくと、ぽんっと三鬼の肩に手を置いた。
「うん、三鬼。彼のことは気にしないでくれ」
「は、え? ――って馬鹿か! 気にするわああああああ!」
三鬼は叫ぶなり、途端に車から出てくると宮橋の胸倉を掴んだ。