「ちょ、あんたも刑事さんなんでしょ!?」
「むしろ止めてあげるべきなんじゃねぇの!? 盗難車だよ!?」
そうぎゃあぎゃあ声が上がる。
そんな中、雪弥は両手をぐーぱーして関節をバキリと鳴らした。
そのまま、よしと構えようとしたところで、ふと上司であるナンバー1から、外の潜入活動で『不用意に切断するなよ!?』と念を押されていたのを思い出す。
車の屋根部分をスパッとやって〝中身〟を取り出そうと思ったのだが、ならばその案は無しだな。
予定を変更して考える。思い耽りながら動いていた彼は、気付けば近くに唯一停まっていた〝大きな物〟を持ち上げていた。
――それは、路肩に停まっていた青いスポツーカーである。
車体の前方部分をがしりと掴まえたかと思うと、それがぐんっと前タイヤを浮かせる。それを見た二人の青年が、血の気の引いた顔で思わず互いを抱き締め合った。
「ひぇええ!?」
その時、二人の青年が、自分達の前へ進み出た宮橋に気付いて口をつぐんだ。
「むしろ止めてあげるべきなんじゃねぇの!? 盗難車だよ!?」
そうぎゃあぎゃあ声が上がる。
そんな中、雪弥は両手をぐーぱーして関節をバキリと鳴らした。
そのまま、よしと構えようとしたところで、ふと上司であるナンバー1から、外の潜入活動で『不用意に切断するなよ!?』と念を押されていたのを思い出す。
車の屋根部分をスパッとやって〝中身〟を取り出そうと思ったのだが、ならばその案は無しだな。
予定を変更して考える。思い耽りながら動いていた彼は、気付けば近くに唯一停まっていた〝大きな物〟を持ち上げていた。
――それは、路肩に停まっていた青いスポツーカーである。
車体の前方部分をがしりと掴まえたかと思うと、それがぐんっと前タイヤを浮かせる。それを見た二人の青年が、血の気の引いた顔で思わず互いを抱き締め合った。
「ひぇええ!?」
その時、二人の青年が、自分達の前へ進み出た宮橋に気付いて口をつぐんだ。