「いいか、僕の命令には絶対に従え。僕の相棒として動くからには、それは必須だ。それから僕は余計な質問は嫌いだ、不用意にあれやこれやといちいち尋ねてくるな、いいな?」
「はぁ、了解しました」

 少し変わっている感じの人であるらしい。

 とはいえ従うだけであるのなら簡単だ。もともとナンバー4として上司や組織の決定に従い動いている雪弥は、それ以上に質問事項もとくに覚えなかった。

 ひとまず、目の前にある丼ぶり料理の食事を再開した。

 ただパクパクと食べていると、宮橋が頬杖をついてこちらを見てきた。

「なんですか?」
「別に。ただ見ているだけさ」
「サンドイッチ、食べないんですか? 野菜たっぷりで美味しそうですよ」
「僕は空腹じゃないからね。君に一つ譲ってやってもいい」
「はぁ、それなら一つ頂きます……?」

 これ食べたら手を伸ばすかと考えて、タレがたっぷりかかった、卵でとじられた丼ぶりの肉を頬張る。もぐもぐしている間も、宮橋は引き続きじっと見てきていた。