駐車場に停めてあった、宮橋の青いスポーツカーに乗り込んだ。エンジンがかかると、すぐに冷房がかけられる。
「なんか、変な夢を見た気がします」
雪弥はシートベルトをしめながら、なんとなくそう口にしていた。
すると、隣から返事があった。
「おかげで、僕もひどい夢見だった」
まるで自分のせいだと言われたようにも感じて、雪弥は疑問府を浮かべた表情でそちらを見た。
そこには、ハンドルに手を置いて、じっとこちらを見つめている宮橋の姿があった。
「――不思議なものだな」
ぽつりと、宮橋がまるで独り言のように唐突に言った。
雪弥は、ちょっと首を傾げて見せた。昨日の今日で少し慣れたが、相変わらず発言やタイミングが不思議な感じのする人だ。
「何がですか?」
「何人もの人間が〝繋ぎ〟続けてきて、ようやく本来あるべき〝魂〟が器を手に入れた。それなのに君は、まるでこれまでの隊長と同じようにして、ソコにあったりもする」
言いながら宮橋が、少し座席に頭をもたれかけさせた。癖の入った栗色の髪が、西洋人みたいな端整な顔にさらりとかかっている。
「なんか、変な夢を見た気がします」
雪弥はシートベルトをしめながら、なんとなくそう口にしていた。
すると、隣から返事があった。
「おかげで、僕もひどい夢見だった」
まるで自分のせいだと言われたようにも感じて、雪弥は疑問府を浮かべた表情でそちらを見た。
そこには、ハンドルに手を置いて、じっとこちらを見つめている宮橋の姿があった。
「――不思議なものだな」
ぽつりと、宮橋がまるで独り言のように唐突に言った。
雪弥は、ちょっと首を傾げて見せた。昨日の今日で少し慣れたが、相変わらず発言やタイミングが不思議な感じのする人だ。
「何がですか?」
「何人もの人間が〝繋ぎ〟続けてきて、ようやく本来あるべき〝魂〟が器を手に入れた。それなのに君は、まるでこれまでの隊長と同じようにして、ソコにあったりもする」
言いながら宮橋が、少し座席に頭をもたれかけさせた。癖の入った栗色の髪が、西洋人みたいな端整な顔にさらりとかかっている。