首を捻りつつ、手で促されるまま向かいのソファに向かった。しっかりした座り心地は、寝るには少々固そうだなと、ナンバー一の仕事部屋のソファと比べてしまう。
すると、向かい側からこんな声が聞こえてきた。
「ちなみに、三鬼には『アイスクリームはチョコ派です』の方を買ってやった」
座ったタイミングで教えられた雪弥は、そこで「え」と目を上げた。宮橋の美しい顔を凝視するものの、やっぱり真意は分からない。
やがて雪弥は、困惑顔で口を開いた。
「えっと、その――実は仲が良かったりするんですかね」
「馬鹿言え、嫌がらせに決まってる。あいつ、実に嫌そうな顔をして怒鳴ってきたぞ」
ニヤリとした宮橋が、そう語ったところでもう興味をなくしたかのように「さてと」と膝を叩いて立ち上がった。キッチンへと足を向けたところで、ふと雪弥の方へ視線を投げる。
「君は泊まった先で、問題は起こさないタイプの人間だろうね?」
確認された雪弥は、「とくには」と答えた。仕事上よく転々として外泊は慣れたものだ。そう思い返して、直近にあった任務先での事を思い出した。
すると、向かい側からこんな声が聞こえてきた。
「ちなみに、三鬼には『アイスクリームはチョコ派です』の方を買ってやった」
座ったタイミングで教えられた雪弥は、そこで「え」と目を上げた。宮橋の美しい顔を凝視するものの、やっぱり真意は分からない。
やがて雪弥は、困惑顔で口を開いた。
「えっと、その――実は仲が良かったりするんですかね」
「馬鹿言え、嫌がらせに決まってる。あいつ、実に嫌そうな顔をして怒鳴ってきたぞ」
ニヤリとした宮橋が、そう語ったところでもう興味をなくしたかのように「さてと」と膝を叩いて立ち上がった。キッチンへと足を向けたところで、ふと雪弥の方へ視線を投げる。
「君は泊まった先で、問題は起こさないタイプの人間だろうね?」
確認された雪弥は、「とくには」と答えた。仕事上よく転々として外泊は慣れたものだ。そう思い返して、直近にあった任務先での事を思い出した。