とはいえ、これまでとタイプは全く違っている。

 あれはどう見ても『機械』だ。生物としての『生』はまるで感じない。宮橋の言うように、機械が生きているみたいだった。

「ですがそれとは違って、なんというか――異様だとは思います」

 ふと、ずしん、と進んでくる足音が聞こえて、雪弥は警戒へ注意を向けた。

 耳を済ませると、蠢いている音が引き続き聞こえてくる。どんな動力でなりたっているのか、先程怒涛の発砲をしてきたばかりだというのに、更に武器を生成するような硬化音も聞こえてくる。

「僕は人間の皮を、機械が破るというのは見た事がありません」

 雪弥はそう答えて、そろりと頭を動かして向こうの状況を目に留めようとした。

 さて、どうしたものか。

 そう思った直後、またしてもマシンガンのスイッチが入れられたかのような連続射撃が始まった。パッと頭を戻してすぐ、近くの至るところを銃弾がえぐり出した。

 射的に正確性はなく、距離的にもまだ大丈夫だろう。とはいえ近くの床にも弾がめりこんで次々と破片が上がり、雪弥は被弾しそうな弾をひとまず自身の銃で撃ち弾いた。