直後、小型のミサイル弾が続けて発射された。大男の身体から噴き出した電子線は、蛇のようにその先端を絡ませ合うと他の砲撃機も作り上げ、それでいて物騒なマシンガンまでも出現させて撃ってくる。

 廊下に爆破音と銃撃音がこだました。雪弥は腕を引っ張りながら「とにかく走って!」と叫び、守るべく攻撃をかいくぐりながら宮橋を走らせた。

「くそっ、あの正気の沙汰じゃない大男め! 税金もきちんと収めている善良な市民を、しかも正義のヒーローである刑事を一体なんだと思ってるんだ!」
「宮橋さん! そんな事を言ってる場合じゃないですからッ」

 雪弥は一時避難させるように、途中から伸びている細い廊下へ宮橋を押し込んだ。それから誘導で追いかけてきた小型ミサイルの一つを、したたかに蹴り飛ばして大男の方へ返した。

 猛スピードで打ち返されたミサイル弾が、先程の数倍の速度でもって大男へと向かって弾けた。視界はより一層悪くなるものの、マシンガンの銃撃音はやまない。