どうやら、次回は鍋パーティーらしい。まだ寒くはないが、彼らなら平気でそれをやってのけてしまう事が容易に想像出来た。

 普段静かな家内の騒がしさを聞きながら、萬狩は疲労しきった身体をソファに沈めた。家族と暮らしていた時、このように騒がしかったのは、息子達が小学生だった頃ぐらいだろう。それに比べ、彼らは実に騒がしい大人達である。

 萬狩は話し声と物音を耳にしながら、自然と目を閉じ、これからの事を考えた。

 まずは、鍋を買って置いておかなければならないだろう。クーラーボックスに入ったままの残りの肉に関しては、三人に持って帰ってもらえばどうにかなりそうだ。さすがに、萬狩一人であの量は処分出来そうもない。

 彼らが語る少し先の未来は、輝かしいばかりに面白くもあった。

 きっと、その時は賑やか過ぎて、またこのように疲れてしまうのだろう。


 そんな光景が、萬狩の閉じた瞼の裏には浮かんでいた。