仲西は、後部座席に収まっている菓子の袋を見るなり「菓子の大人買いですね!」と喜びの声を上げた。三人で運べば一回で運び込める量の荷物だったので、荷物の大半を仲西に任せて、仲村渠は紙皿などが入った軽い荷物を、萬狩は仲西が持てなかった分の荷物を担当した。シェリーは荷物も持てないくせに、まるで自分も活躍しているといわんばかりに、三人の足元をついて歩いた。
仲西青年と仲村渠老人は、運び込んだ荷物を勝手知ったる家のように仕分けして片付け始めた。
萬狩は、彼らが珈琲豆の保管場所を迷わず開け放ち、キッチンの棚の中で使用目的もなく空いていた大きめの引き出しに、手慣れたように菓子をしまう様子を見て、思わず天を仰いだ。
もはや、突っ込む気にもなれなかった。
ここは俺が一人で暮らしている家だよな、と心の中で確認するように呟いた。
リビングの窓辺りには、仲村渠老人が持ってきた大きめのクーラーボックスが置かれていた。クーラーボックスの中には、既にアルコール以外の缶飲料が詰められており、角氷に関しては明日、古賀が持ってくる事になっている。クーラーボックスの脇には花火セットが五袋ほどあったが、萬狩は、それに関しては見えない振りをした。
明日使う事になるであろう紙皿や紙コップ、割り箸などがキッチンのカウンター上に並べられた。肉の入った萬狩のクーラーボックスは、冷蔵庫前に置かれていたのだが、仲西が「結構重いですし」と気をきかせて、縁側に近い位置まで移動した。
仲西は、萬狩の真新しいクーラーボックスの中を改めて覗きこみ、そこに氷と共に収まった大量の肉を見て、「明日、全部焼いてしまいましょうね!」と意気込んだ。仲村渠老人も、「余ったら持って帰ってさしあげますよ」とまんざらでもなさそうに肯いた。
仲西青年と仲村渠老人は、運び込んだ荷物を勝手知ったる家のように仕分けして片付け始めた。
萬狩は、彼らが珈琲豆の保管場所を迷わず開け放ち、キッチンの棚の中で使用目的もなく空いていた大きめの引き出しに、手慣れたように菓子をしまう様子を見て、思わず天を仰いだ。
もはや、突っ込む気にもなれなかった。
ここは俺が一人で暮らしている家だよな、と心の中で確認するように呟いた。
リビングの窓辺りには、仲村渠老人が持ってきた大きめのクーラーボックスが置かれていた。クーラーボックスの中には、既にアルコール以外の缶飲料が詰められており、角氷に関しては明日、古賀が持ってくる事になっている。クーラーボックスの脇には花火セットが五袋ほどあったが、萬狩は、それに関しては見えない振りをした。
明日使う事になるであろう紙皿や紙コップ、割り箸などがキッチンのカウンター上に並べられた。肉の入った萬狩のクーラーボックスは、冷蔵庫前に置かれていたのだが、仲西が「結構重いですし」と気をきかせて、縁側に近い位置まで移動した。
仲西は、萬狩の真新しいクーラーボックスの中を改めて覗きこみ、そこに氷と共に収まった大量の肉を見て、「明日、全部焼いてしまいましょうね!」と意気込んだ。仲村渠老人も、「余ったら持って帰ってさしあげますよ」とまんざらでもなさそうに肯いた。