休日は部屋に籠っていたいんだけどな。

インドア派の私は用事がない限り家から一歩も出ない。学生という肩書きがなければニートと変わらない生活をしていた。
しかし今、家には私しかいない。
これも自立のためだと言い聞かせて重たい足を動かした。

パーカーのフードを被り、視線は足元。
どこからどう見ても陰キャの行進にしか見えない。

そのせいだ。私がちゃんと前を向いて歩いていなかったから、ぶつかるまで気づけなかった。

目の前にいた不審者に。