どれくらい眠っていたのだろう。目を覚ました時には、ふかふかのベッドの上にいた。
体を起こして辺りを見渡す。居心地の良い空間だけれど、この部屋には全く見覚えがない。
ベッドから抜け出して部屋に取りつけられた窓の外を覗く。
そこには今までいた町とは違う、異国の景色が広がっていた。
ファンタジーものの漫画でしか見たことない建物が並んでいる、中世ヨーロッパのような場所。
この部屋から感じる温かい雰囲気からはキラキラのモーションが見えてきそうだ。
これは夢?それにしても意識がはっきりしているし、体も思い通りに動かせる。
恐らくここは二階だ。とりあえず下に行きたい。
私は窓とは反対側にあるドアへ近づいた。
開いてる。
鍵はかかっていなかったので、部屋の外に出ることができた。