甘いものはなくても困らない。
でも。
ハーブティーは、バイトの常連さんのうたくんが贈ってくれたものだから。
毎日疲れてへとへとで、何もかもが嫌になって、もうバイトやめようかと思い悩んでた時降ってきたのは――太陽のように煌めく笑顔と、あたたかい言葉だった。
「さよさん、毎日バイトお疲れ様。はいこれ俺のブレンドしたハーブティー。
これ飲んで、甘いもの食べて、ゆっくり休んで。また、前を向けばいいんだよ」
……いつのまに寝てしまったんだろう。
目が覚めたら夜が明けてしまっていた。既に冷めてしまったハーブティーをあたためようと立ち上がる。
そこにチャイムの音が鳴る。誰だろうこんな朝早く……とドア越しに覗いた先には、うたくんがおしゃれなキャラメル色のコートを着て立っていた。
慌てて開けると、あの時の笑顔を浮かべて。少しだけ申し訳なさそうに謝る。
「新年明けましておめでとうございます。ハーブティーとお菓子作ってきました。夜が明けたら一番最初に、さよさんに会いたかったから……連絡するの忘れてすみません」
そんなうたくんが愛おしくて、抱きしめる。微かに香る香草と朝の新鮮な空気を思いっきり胸に吸い込み、小夜花は心から大好きだと告げる。
夜明けに触れた、大切な贈り物。
でも。
ハーブティーは、バイトの常連さんのうたくんが贈ってくれたものだから。
毎日疲れてへとへとで、何もかもが嫌になって、もうバイトやめようかと思い悩んでた時降ってきたのは――太陽のように煌めく笑顔と、あたたかい言葉だった。
「さよさん、毎日バイトお疲れ様。はいこれ俺のブレンドしたハーブティー。
これ飲んで、甘いもの食べて、ゆっくり休んで。また、前を向けばいいんだよ」
……いつのまに寝てしまったんだろう。
目が覚めたら夜が明けてしまっていた。既に冷めてしまったハーブティーをあたためようと立ち上がる。
そこにチャイムの音が鳴る。誰だろうこんな朝早く……とドア越しに覗いた先には、うたくんがおしゃれなキャラメル色のコートを着て立っていた。
慌てて開けると、あの時の笑顔を浮かべて。少しだけ申し訳なさそうに謝る。
「新年明けましておめでとうございます。ハーブティーとお菓子作ってきました。夜が明けたら一番最初に、さよさんに会いたかったから……連絡するの忘れてすみません」
そんなうたくんが愛おしくて、抱きしめる。微かに香る香草と朝の新鮮な空気を思いっきり胸に吸い込み、小夜花は心から大好きだと告げる。
夜明けに触れた、大切な贈り物。