「えっと……こんちゃーす」
「なにそれダサ」
「ふ、うん。茅人ダサい」
「うるっせーな椎花! 何笑ってんだ壱弥お前も!」
「こういうのってノリで話すもんじゃないの?」
「は? 一生残るんだぞ。時々見返して共感性羞恥に駆られてもいいのかよ」


「思い出でも話しておく?」
「無視すんなこら」
「おれは、一回死んじゃったこと」
「それ最初にぶっこむのまあまあえぐいけど大丈夫そ?」
「でもワンにも会えたし、ふたりにも会えたし嬉しかった」


「俺はCHANDELIERのモンブラン食ったことかな」
「真柴さんの時だっけ。Tiffanyのもおいしかったよね。ケーキの券もらったやつ」
「あーあれな。うん、美味かった」
「百鬼会長も、さっき、ごちそうさまでした」
《あ、いえ…ってこれ僕の声もはいっちゃいましたけど》
「細かいことは気にしなくていいんですよ」


「で、椎花は?」
「えー……部活立ち上げた時、かな。なんでかわかんないけど、ふたりとなら楽しいかもって思っちゃったから」
「あー、まあ、完全にノリだったもんな」
「ね。でもここまでできたのすごいよ。楽しかった、ずっと」













「え、もういい? そろそろ終わっとく?」
「大した事話してないけどね」
「えー…っと、あとなんか言い残したことは?」
「え、えー…最高だった?」
「なんそれ軽」
「急にふるからじゃん…」

「でもまあ、最高だったよな」
「うん」
「壱弥は?」



「おれは、ふたりのこと、ずっとずっと、だいすきだ」





「…ふは、恥ず」
「シンプルに照れないでよ」
「うっせ。…えーっと、じゃあそんな感じで」