僕たちは予感していた。

 生まれてくる子はきっと女の子だし、きっと「舞花」という名前が似合うだろうと。

 生まれてきた舞花に、僕たちが一番にかけた言葉は、「おめでとう」だった。

 祝福から始まる人生。

 そしてどんな時も、この子は祝福の気持ちと言葉で満たされてほしいと。
 
 この子は、どんな時も祝福されるべき子だ。
 
 生まれたこの瞬間も、生きるどの瞬間も、そして、その命の最後の日まで。
 
 彼女の人生は、祝福されるべきものだ。
 
 その人生には、どの瞬間にも、フラワーシャワーが降り注ぐ。
 
 この子の歩む先に、いつでも色とりどりの花の道があってほしい。
 
 舞花は、そんな幸せな人生を送るんだ、と。