電気がチカチカっと光って、薄暗い部屋が急に明るさを取り戻した。

 そのまぶしさに目がくらんだ。


「なあんだ、勝手についたね」



 母さんは質問しておきながら、僕の答えを待たずにいそいそとリビングを出て行った。

 僕は自分の部屋に戻った。

 僕の部屋は、相変わらず薄暗い。

 僕は再びベッドにごろりと寝転がって、天井を見た。




__好きな人と同じ場所で、同じ時間を、同じ気持ちで過ごす、特別な人生……






 いつまでも重たかった瞼が、ようやく持ち上げられたような気がした。

 僕は起き上がって、ようやく、部屋の電気をぱちんと付けた。