__僕たちは、こんな結末を迎えるために再会したのだろうか。
昨日から雨は降りっぱなしだ。
昨日よりも雨は強く、風は屋内にいてもその猛威がわかるほどの唸りあげている。
滝のように窓に打ち付ける雨のせいで、外の様子はもうぼんやりとしか見えない。
台風が直撃しているため、今日は部活が休みになった。
ラッキーだと思った。
昨日の今日で、部活をする気になんてなれなかった。
台風が来ていなくても、僕はきっとこうしてベッドに横になっていただろう。
そして、何度目かのまどろみをする。
舞花が初めてこの部屋に来た時すっかりきれいに片付いていた部屋は、たった二日でものの見事に元の部屋に戻った。
だけどそんなのはもう気にならない。
いつも気にしないんだから、何も変わらない。
そう、何も変わらない、いつもの日常。
舞花と出会う前の、日常の風景。
舞花がいなくなっても、僕の日常は、こうしてすぐに戻ってくるのだろうか。
雨が上がればまたあのバスケットコートに行って、シュートの練習をする。
そのまま学校に行って朝練をして、着替えて、舞花のいない校舎の中を、いつも通り歩くのだろうか。
そうだ。
僕にとって舞花がいない方が当たり前の世界なんだ。
たった5日間舞花といただけなのに、舞花の存在が大きくなっていた。
舞花がいる世界にどっぷりはまってしまっていた。
そんなの、夢だと思えばいい。
舞花に再会できたことも、一緒にバスケをしたことも、おにぎりをかじり合ったことも、中学に行ったことも。
ここに、舞花がいたことも。
__「私、18歳まで生きられないの」
そんな言葉も。