次に舞花が買ったものは、ゲームソフトだった。

 うちにはゲーム機はあった。

 ゲームソフトだってあった。


「ゲームは、もううちにあるだろ?」

「違うのがしたいの」


 そう言う舞花に手を引かれて、僕たちはおもちゃ売り場に来た。

 舞花はゲームソフトがずらりと並んだ棚から、迷いなく数本のゲームソフトを手に取って僕が持つかごの中に入れた。

 かごの中を見ると、よくあるロールプレイイングゲームやカーレース、それに小さな生き物を育てていくゲームソフトが入っている。

 うちにあるものとは、趣向が全然違った。

 うちにあるゲームソフトは、自分で建物や道路を作って自分だけの街を創造していくものや、プログラミング要素のあるゲームばかりだ。

 渋い顔をする舞花に、僕がこのゲームの良さや今後のプログラミング授業、さらには将来いかに役立つかをとくとくと説いて買ったものだった。