「うれしいに決まってるじゃない、だってそうすれば毎日おじいちゃんやおばあちゃんに会えるんだよ、わざわざこうやって遠くまで遊びに来なくて済むじゃない」

「そうかうれしいか、そんな風に言ってもらえておじいちゃんもうれしいよ」

「おばあちゃんもうれしいわ」

 和義の声に幸代も続いたところで、再び和義が声をかけてきた。

「和也少し休んだらどうだ? 長距離の運転をしてきて疲れたろ」

「じゃあお言葉に甘えてそうさせてもらうよ」

「そうするといい」

 すると幸代に対し指示を出す和義。

「かあさん、布団敷いてあげなさい」

 だが和也はそれを遠慮するように断った。

「大丈夫だよ母さん、タオルケット一枚あれば出してくれる? あとは畳の上で大丈夫だから」

「そう、でもそれじゃあ体が痛いんじゃないの?」

「大丈夫だから」

「分かったわ、ちょっと待ってて」

 そう言って幸代は寝室の押し入れからタオルケットを一枚取り出すと、

それを和也に差し出した。

「はい持ってきたわよ」

「ありがとう」

 一言礼を言った和也はおもむろに畳の上に横になったものの、

子供たちの元気な声で眠ることができなかった。

だが横になっただけでも身体を休めることは出来た和也。