ロランドとの婚約が決まった数日後。マリルはジュリアスに呼び出された。まさか、この期に及んでのジュリアスルート解禁かと思って焦ったものだった。だが、違った。
「ロランドのこと、頼むな」
彼はそんなことを言った。
「あいつ。マリル嬢と温かな家庭を作りたいって言ったんだ。あいつがそんなことを言うのが信じられなかった。それと同時に、そう思える女性と出会えたことがうらやましいと思ったんだ」
そう言ったジュリアスは、今までのマリルさえも目にしたことがない温かな笑みを浮かべていた。他人の幸せをこのような笑みで喜べるような人間なのか、と五度目で知った。
それもきっと、ロランドの人柄によるものなのかもしれない。と、マリルは思った。
「ロランドのこと、頼むな」
彼はそんなことを言った。
「あいつ。マリル嬢と温かな家庭を作りたいって言ったんだ。あいつがそんなことを言うのが信じられなかった。それと同時に、そう思える女性と出会えたことがうらやましいと思ったんだ」
そう言ったジュリアスは、今までのマリルさえも目にしたことがない温かな笑みを浮かべていた。他人の幸せをこのような笑みで喜べるような人間なのか、と五度目で知った。
それもきっと、ロランドの人柄によるものなのかもしれない。と、マリルは思った。