陽が落ちるのが早くなった、10月半ば。

 屋台の看板作りもすることになり、みんなは暗くなっても学校に残る日が続いた。時間が無いこともあり、コロッケは市販の物を、そしてオリジナルのコロッケをもう一つ作ることにした。

「時間が無いとか言って結局さぁ、コロッケチームが一番大変なんじゃんねぇ」

 私はブツブツ言いながら、試作品のコロッケを揚げていた。

 料理部の顧問の先生が残ってくれるという日に、調理室で試作品を作ることになったのだ。他の学年や他のクラスのことを考えると、うちのクラスが試作品を作れるチャンスは2度。

 ほぼ、ほぼ、ぶっつけ本番だ。