【今日は誰と一緒?】

 ゾクッ……再び見る入江先輩からのメールに寒気がした。

「こわ……」

 ミカから無意識に声が漏れた。

「入江あいつ……何やってんだ!」

「これじゃストーカーじゃん!」

 あれ以来、メールも電話も無くて安心していたのに……。

メールや電話で済むことなら、それで終わらせたい。入江先輩に会うのが怖い……。

 でも、それで済まされることは無い……。

 このメールが、また私を悩ませる事件の始まりだった。

 入江先輩からのメールは、その後も続いた。私は返事が出来ないまま数日が経っていた。

 会って話さなければ解決にはならない。わかってはいても、先輩に会うことが怖かった。

 きっと周りには、私と先輩が付き合っていると誤解してる人も居るよね。誤解されたまま、私は先生を想い続けるなんて嫌だった。どうにか入江先輩の言動を止めなければと焦っていた。

 先生とは以前のようには話せないまま……。

 井関ファンもあれからまた私を警戒するように、まるで監視でもするような目で見ていた。こんなんじゃ私だって、先生だって話しかける隙もない。