かなり長引いたミーティングが終わり、私とミカは職員室の隣の相談室に来ていた。なぜここに居るのか……。放課後残ることが増え、私は井関先生と居る時間が増えて嬉しかった。
例え、見つめ合うことが出来なくても……。
だが、学校に残る分、いつどこで入江先輩に会ってしまうかわからない。その怖さもあり、生徒は寄り付かないであろう、この相談室でリク先輩を待つことにしたのだ。
「ごめん、ごめん、お待たせ」
20分ほど経った頃、リク先輩は急いでやって来た。
「じゃ杏、行こう」
「うん」
私達は泉屋へ向かうべく、学校を出た。毎日のように3人で帰っている。ミカもリク先輩と2人で帰りたいだろうけど……。
「だってぇ、杏がまた入江先輩に襲われでもしたら大変じゃない」
そう言って、私を1人で帰らせることは出来ないと、ミカはいつも一緒に居てくれる。
入江先輩のことをリク先輩に話し、先輩は色んなクラスの人に入江先輩がどんな人なのか聞いてくれたようだ。今日はその話を聞くことになっていた。