半、巻き添えをくった感じのミカと私をぐるっと囲むように女子が腕組みをして立つ。典型的“イジメられてます”シュチュエーション。
「最近よく井関先生のところに通ってるみたいいだけど、なんで?」
「なんか篠田さんが特別みたいで、気に障るんだよね」
「そうそう、井関先生も篠田さんのこと、名前なんかで呼んじゃって」
はぁ……。やっぱりきたか……と、いうように、ミカと私は同時にため息をついた。いつかはこんなことがあるんじゃないかとは思っていたけど。
「いまさら……」
ボソッと私が言った。
「なによ、あんた! 自分が井関先生の特別だとでも思ってんの!?」
「私はぁー、あなた達より英語が出来ないから。先生も私のこと問題児として受け止めてるんじゃない? だからいつも呼び出しとかもされるわけ。そんなんだから先生も優しく教えてくれるんじゃないの?」
私は適当なことをシレッと答えた。