先生と職員室を出ると、昼食を終えたらしいバスケ部の生徒が、売店横の自販機に集まっていた。

「井関先生ー、お疲れー」

 そう、みんなが声をかけてきた。

「おー、暑いのに偉いなー」

 先生は近づいて行き、みんなと話している。

 不思議……女子に囲まれてモテモテの先生が、男子にも人気があるなんて。

「頑張れよー」

「うぃーす」

 バスケ部の生徒と別れると、先生が戻って来た。

「さすがに腹減ったな、なんか食いに行くか?」

「えっ……え!?」

 ……先生と?

 うそっ。いいのかな……いいのかな……どうしよう……嬉しい!

「うん、行く!」

「よし、行くか。何が食べたい?」

「……私、先生を連れて行きたいところがあるんだ」

「連れて行きたいところ?」

「うん!」