1週間後、停学が明けた。

 先生の気持ちを知ったといっても、今もまだ先生は目覚めない。

 気持ちは落ち込んでいて、学校に行く気さえ起きなかったのを、ミカに説得され行くことになった。

 私の停学中に卒業式も終わり、入江先輩と会うことはなかった。正直、二度と会いたくないという気持ちと、もうこれから顔を合わせずに済むという安堵感もあった。

 久しぶりの学校。通う電車。通学路。近くのコンビニ。すれ違う生徒たちの、私を見る視線が突き刺さるように痛い……。

 私と井関先生がウワサになっていることはミカから聞いて知っていた。そんなウワサなんて別に気にもしていないけど、それが先生にとってマイナスになってしまうんじゃないかってことが、すごく嫌だった。

「えっ、あれ篠田さんじゃない?」

「ホントだー。こんなことになって、よく学校に来れたよねぇ」

「……」

 みんなからの冷酷な言葉は私に不安を増殖させていった。