職員室を出ると、そこにミカが立っていた。

「……杏、何やってんのよ」

 呼び出しの放送を聞いて、ミカは職員室の前で待って居たのだ。

「……みんな、杏が前のように戻ってしまったって心配してるし、挙げ句には呼び出しって……なにしてんのよ」

 ポツ……私の目から涙が落ちた。

「杏!?」

「……うっ……」

「杏……」

 ミカがそっと、私を抱きしめた。