学園祭がスタートして、学校にはどれくらいの人が集まったのだろう。晴れ渡ったこの日、溢れかえる人混みに酔ってしまいそうなくらい。

 みんなで毎日遅くまでかかって作ったクラスの看板は、この天気の良さに陽の光を浴びて、他のクラスよりも輝いて見えた。

 そのおかげか、めまぐるしく人が入れ替わりする屋台の列をさばきながら、  時間はあっという間に過ぎていった。

 私たちのクラスの屋台、アメリカンドック、焼きそばも予定より数を増し、私の担当のオリジナルコロッケは限定として売ることになった。それがお昼を回り、午後1時前には完売という予想外なことが起こってしまったのだ。

「なんだかー、一瞬って感じだったねぇ」

「ねー、燃え尽きたって感じ」

 後を追うように焼きそばも、アメリカンドッグもどんどん売れてしまい、うちのクラスの出し物はあっという間に完売してしまった。