私も毎日が充実していた。学校で過ごす時間が、こんなにも楽しいと感じたことはなかった。
今までこうやって何かに夢中になったり、一つのことに打ち込む生徒の姿を見て、冷めていく自分がいた。なんでこんなふうに思ってしまうのか、その理由もわからずに。
それが今、こんなに夢中になっている自分。きっと食わず嫌いみたいなもので、食べてみないとわからない……そんな感じなのかもと思い始めていた。
こうやってみんなの中に飛び込んでしまえば、みんなと何かを創り上げる達成感や感動みたいな気持ちが溢れてきていた。今までそれに気付くことも、むしろ避けていた自分。
気付けばすぐ側に井関先生は居て、みんなで笑い合いながら過ごすことが幸せだと感じていた。
そんな私たちや、私個人に向けての井関ファンからの嫌がらせみたいなものも無く、むしろ彼女たちとも気持ちは1つになっているようだった。
たかが学校の行事……以前の私なら、そう思っていたはず。でも今は何かが違う。みんなと笑って過ごせる。先生と笑って過ごせる。
それがとても嬉しかった。
こんな日々がずっと続けばいいと、本当に思った。