君が僕にくれた余命363日


助かった。
注目は浴びたくない。

それは今も変わらない。

だけど、もう成田さんと距離をおこうとは思わなくなっていたことに気づいた。

成田さんの背中を見ながら5限目の授業を受ける。

5限が終わる男子は教室を出て、次の体育の着替えのため準備をして隣の教室に移動する。

僕はすでにカバンに体操服を入れて用意していたため、カバンを持って隣の教室へ行った。

今、体育は体力測定をしていて正直休みたい気持ちでいっぱいだ。

それに今日は持久走。
憂鬱な気持ちでいっぱいになりながら、着替えてひとりでグランドへ行った。



「ふたりペアになって、ペアの人のタイムを覚えて教えてやってくれ」


授業が始まると同時に、体育教師が魔のセリフを吐く。

ペアをつくる系のものは僕が余ることが目に見えている。

ぼっちの宿命というやつだ。

先生に言いに行こう。

いつもみたいに「相手がいません」って。

ペアができていく集団から距離をとり前にいる先生の元へ足を向けた。


「ミズキ、だっけ」
「え?」


僕の前方からやって来た男子3人組。

クラスメイトだけど話したことはない。


「あ、うん。それ名前。日野瑞季」
「苗字じゃないのか。まぁいいや。俺とペア組もう」
「え?僕と?」
「あぁ。俺余ってるから」


そっか。
3人組だから、ふたりペアを作るとひとりあぶれてしまうんだ。

でも、他にも奇数グループはいるはずなのに何で僕?

そう思ったけど、どうせペアを作らないといけないのだから先生に言いに行く手間がはぶけた。


「うん」
「よし、決まりな」


ペアが決まり、各々アップを始める。

10分後にスタートするらしい。