「……?」

 な……に……?

「おい! どうした!?」

「……あいつ……」

 男たちの動揺している姿。

「俺の女になんか用か?」

「!?」

 聞き覚えのある声に振り向いた。

「え……」

 そこには蒼生くんが立っていた。

「蒼生くん……!?」

 蒼生くんは私の肩をぐいっと引き寄せると、集まって来た男たちに向かい

「俺の女に何かしようとしてたんじゃねーよなぁ?」

 そう言った。

「あ……」

「蒼生!?」

「まさか……」

「いや、オレたちは何も……」

 男たちは焦るように倒れた男を必死に起こすと、引きずるように急いで暗闇に消えて行った。