「SSFのサイトデザインをしたのは、ひな子なんだ。蒼生の存在も、そこには安達もいなければいけないって」
「……ひな子……」
「蒼生の存在を忘れないように、そして、そこには新菜がいなきゃ駄目なんだよ」
「うん……」
見ると、柚も、春見さんも目を赤らめ、涙を溢れさせていた。
「翔太経由で聞いてたんだ。蒼生と新菜の出会いのシーンを。それを残しておきたかった」
だから、このホームページのような、蒼生くんの写真を見つめる私の後ろ姿が映されていたんだね。
「ひな子ありがとう。みんな、ありがとう」
『みんなの願いを叶えたいんだ』
蒼生くんの声に私は目を瞑った。
蒼生くんの、その思いは忘れない。
蒼生くんは人助けを『償い』だと言った。
悪い事への罰が当たったと、自分のしてきたことへの罪の償いなんだと言った。
もし、そんなことが本当にあるのなら、私は蒼生くんの分まで、その償いを抱え生きていくよ。
私が蒼生くんの代わりに人助けをしていく。
だから――。