「きっと、蒼生もそれを望んでいると思ってた」 

「うん、アタシも」

「うん、そうだよねぇ」

 みんなが翔太の言葉にうなずいた。

「うん……」

 そうだよね……私もそう思っていた。

 私の違いを、私の悩みを、一番に感じてくれていたのは、きっと蒼生くんだった。

 蒼生くんの写真を見つめ続けた時、壊れそうな私を助けてくれたのが蒼生くんだった。

 誰よりも、蒼生くんが私を思ってくれていた。

 私の返事を聞くと、みんなに見せていたパソコンのエンターキーを翔太が押した。

 画面にはあの、蒼生くんの撮った写真が映り、Special Snowflakeの文字が正面に並んでいた。

『みんなの願いを叶えていきたいんだ』

「!」

 画面から流れてきた声、それは蒼生くんの声だった。

「翔太……これ……どうして……」

 声が震える。

 ずっと聞きたかった、蒼生くんの声……。

「蒼生の声が必要だと思ったんだ」

「蒼生くんの声が……」

「これから進んでいくオレたちに、蒼生の存在は、なくてはならないものだから」

 翔太の言葉に涙が溢れた。