「あれ陸くんは?」
「陸は遅れてくるって連絡があったよ」
「そうなんだ。ぷぷっ」
「なによ? 新菜」
「ううん。陸くんも相変わらずだと思って」
「ああ、そうだね」
SSFのメンバーに最後になった陸くんは、なんだかいつもよそよそしくて、集まる時も何か言葉を発する時もいつも最後だった。
もしかしたら陸くんは、このSSFにいることをプラスに思っていないんじゃないかってずっと思っていた。でもSSFを辞めなかった理由はいったい……。
「ああ、来た、来た! 陸こっち!」
翔太が呼ぶと、今までの陸くんの様子はなく、笑顔が似合う爽やかな青年になっていた。
まさか……一番変わっていたのが陸くんなんて。
久しぶりに会ったっていっても数ヶ月。男の子はこんなにも変わるもんなのか……。