「蒼生、ところで次のミッションのことはどうするんだ?」
「そのことはもう解決済みなんだ」
「え?」
「解決済み?」
蒼生くんの言葉に、みんなが拍子抜け。
「だって次のミッションって、新菜だったよね?」
「あ……」
そうだった……。
ひな子の言葉で思い出した。
ラストミッション、最後のターゲットは私だって言われていたんだ。
「……」
あの時……。
『この最後のミッションは必ずやり遂げるんだ!』そう言った蒼生くんの言葉。
自分の命よりも、それよりも大切なミッションって何!?て思っていた。
それは――私のことだったの?
突然の胸の痛みに私は口を押えた。
「……」
漏れてしまいそうになる声を、みんなに聞かれないように我慢することが出来ず、私はボロボロと涙を落した。
「新菜!?」
「新菜ちゃん、どうしたの!?」
「ううん、ううん、ごめん……」
私に駆け寄るひな子と柚に、何度も謝りながら頭を振った。
蒼生くんのことを、みんなに話すべきではないのか、この想いをどう説明したらいいのか、その時の私にはわからなくて、ただ涙だけが溢れた。