「蒼生ー!」

 その言葉にみんなが振り向いた。

 少し遅れて屋上にやって来た蒼生くんは、なんだかすっきりと、爽やかな顔をしていた。

「久しぶりだよな。こうやって蒼生から召集かけられるのも」

「そうだな」

「蒼生ごめんね。アタシ意固地になって、このSSFの活動を止めたりしちゃって」

「いや、いいんだ。俺も焦り過ぎてたんだよ」

「……」

 蒼生くんの返事はいつも以上に淡々としていた。

 その理由を私はすぐに気付いたんだ。

「あっ……蒼生くんっ」

 私の焦るような言葉に蒼生くんは、にこっと笑った。